nonschedulemusic’s diary

音楽を楽しんですごしたい

レビュー~ドラムを聴くジャズ1「Steve Gadd」

読んでいただいてありがとうございます。

色々と好きな音楽がありますが、
よくジャズを聴いています。
またその中でドラムやパーカッションがサウンドするアルバムが個人的に大好きで、

そういうドラムの音を、しっかり一枚通して聴けるアルバムをよくさがしています。

しかしそれが意外とさがすのが大変で、思った通りの音にたどり着くのに苦労する経験が多かったので、情報共有も目的に「ドラムを聴くジャズ」を書くことにしました。
(※もちろん音楽をジャズといったジャンルにくくることに抵抗がありますが、とりあえず伝わりやすい表現と思いこのタイトルにしました)


まず最初に書くのが

アーティスト名 :THE CHICK COREA + STEVE GADD BAND
アルバム名 :CHINESE BUTTERFLY
ドラマー :Steve Gadd

Chinese Butterfly

やっぱりSteve Gaddは、ほとんどの人が好きだと思います。
しかしその分アルバムも本当に沢山あり、ジャンルも多岐にわたっているので、その中で好みのSteve Gadd(?)をさがしあてるのが意外と大変な気がします。

そうした中で、
このChick Coreaとの「Chinese Butterfly」をあげた理由ですが、

・アルバム全編でしっかりSteve Gaddのドラムを聴ける。
・ドラムソロもけっこう入ってて楽しめる。
・録音(?)の音がいい。好きな音。

が自分の好みにピッタリあった為色々あるなかから1つこれを選びました。

このChinese Butterflyは
プロデューサーがチックコリア、共同プロデューサーがスティーブガッド
と2人がプロデュースとなっていて、
余すことなく2人の演奏、バンド全員の演奏を楽しむことができます。

チックの「主役がひとりいて、ほかの連中は伴奏みたいな音楽には関心がないし、これからも取り組まないだろう」
というライナーノーツにもある言葉通り、二枚組のアルバム通して、全員が全員で1つのアンサンブルをつくりあげています。
ティーブガッドのドラムはもちろんのこと、全員の演奏どれもがサブやメインと区切られることなく、からみあい各々の音を終始ずっと堪能できます。

 またそれでいて、しっかりとドラムソロもでてくるので、ソロを楽しむことができます。 

 スティーブガッドのソロって、しっかり入ってるアルバムが意外と少ないような気がします。ソロ自体が入ってなかったり、一曲だけだったり、
 好みは別れると思いますが、私はやっぱりドラムソロが聴けると嬉しいので、このアルバムはその点でしっかりドラムソロが味わえます。


 そして、録音(?)の音が本当によいと思います。なんと表現したらいいか考たのですが
、「ステレオ的なしっかりくっきり聞こえる生ドラムの音」とでもいえばよいでしょうか、、

私的な感想ですが、ライブなど生で聴いてる
あ~この音スティーブガッドだよな~
と感じるその音がこのアルバムで聴けるように思います。

 録音エンジニアはBernie Kirshで、
以前のチックとスティーブとの共演してる「friends」や「three quartets」も含め、ほぼ全てのチックの作品を担当しているエンジニアです。


メンバーは
Lionel Loueke(gt)
Steve Wilson(sax & flute)
Carlitos Del Puerto (bass)
Luisito Quintero (per)

Philip Bailey (guest vocal on Return to Forever)

ギターのLionel Louekeは、いわゆるギターの音色でなくWhammy(?)エフェクトの効いたギターでルエケらしいギターを聴かせてくれます。
ルエケのギターは独特なひびきですし、いわゆるギターヒーローって感じで派手に弾いたりもしないので正直今まであまりぴんときてませでした、、
ですがGonzalo Rubalxabaの「XXI Century」
で同じようにwhammyギターを弾くルエケと、このアルバムを聴いて、ルエケのギターの良さなんとも言えない唯一無二のサウンドにはまりました。

Steve Wilsonは、チックのoriginバンドの際にも参加していて、sax、fluteと弾くマルチ奏者。

Carlitos Del Puerto、はチックのThe Spanish Heart Bandや、Vigiletteといった晩年トリオ編成にも参加。ライナーノーツで知ったのですが
ピアニストChucho Valdésが立ち上げた、キューバのバンド「Irakere」のベース奏者Carlos del Puertoの息子だそうです。
Irakereも好きです。


Luisito Quintero、こちらもThe Spanish Heart Bandにも参加しています。
ティーブガッドはドラム1人だけでもいいですが、パーカッションと一緒にからんでるのもまた好きです。Paul Simonとのライブや、Pedrito Martinezとのアルバムなど好きです。
このアルバムもドラムとパーカッションのからみが本当に最高です。


アルバム内容は2枚組で、
1枚目は、いわゆるテーマとソロまわしといった感じの構成が主の5曲。
2枚目は、1曲目のreturn to foreveを筆頭にバンド全体で、キメやリフを繰り返してくなかアンサンブルで盛り上げていく長めの3曲
です。

Disc1の1曲目。早速ガッドのドラムフレーズから始まる「CHICK's CHUMS」(John Mclaughlinがチックにプレゼントした曲)。ソロまわしをするスタンダードな構成の曲でドラムソロも登場し、これだけでもまず満足。
2曲目の「SERENITY」では静かなブラシワークが聴け、
3曲目の「LIKE I WAS SAYIN'」ではガッドらしいハイハット+スネアのゴーストノートと4beatを刻むシンバルワークが、
キメ、リフ、チックのフレーズの繰り返される中進行していき、
バックのガッドがだんだん激しめに演奏され全体がどんどん盛り上がっていき、ブレイクはさんで、
バンプの上で高速トリル中心のガッドソロを聴かせてくれます。

Disc2では1曲目「Return to Forever」。
ティーブガッドがreturn to foreverに一時期いたと聞いたので、スティーブガッドのreturn to foreverの曲が聴けるのもまたひとしお。(Hymn of the seventh Galaxyでは最初スティーブで録音されていたらしい。その後音源は行方知れずで未発売らしい)

ここに書いてない他の曲ももちろん素晴らしかったです。

できれば、またこのCorea & Gadd の(もちろん他のプロジェクトのも)新譜やライブをもっと聴きたかったですね、、



Steve Gaddのアルバムで
今回あげる以外にも好きなものには
・stuff 「stuff」
スタッフ!!<FUSION 1000>
Michel Petrucciani 「Trio In Tokyo」
Trio In Tokyo (+1 bonus track)
Chick Corea 「Super Trio」
スーパー・トリオ
「Friends」
フレンズ(SHM-CD)
「Three Quartets」
スリー・カルテッツ+4
などなど、

Chick Corea「The Leprechaun」のNight Spriteでのソロや
Leprechaun
Paul Simon「50ways to leave your lover」
Still Crazy After All These Years (Mobile Fidelity Hybrid SACD STEREO)のイントロといった
部分でもあげたいたところは沢山ありますね!!



皆さんの好きなSteve Gaddはどんなのでしょうか?

もしおすすめあれば教えて下さい。